エヴェレットの多世界解釈を分かりやすく解説!

エヴェレットの多世界解釈を分かりやすく解説!

コペンハーゲン解釈とエヴェレットの多世界解釈?

古典的な物理学での物理量は実数で表現できる連続量として解説されます。

一方量子論・量子力学における物理量は量子と呼ばれる粒子に由来するとされています。

量子には波としての性質と物質としての性質があります。

量子力学では、量子の状態は複数の異なる状態の重ね合わせであると解説されます。

世界を構成する物質量が波と物質の両方の性質を持つ量子によって構成されるので、この世界自体がいくつかの状態を重ね合わせていることになります。

コペンハーゲン解釈とエヴェレットの多世界解釈は、共に量子力学における世界の解釈論です。

量子力学の様々な実験結果では粒子が空間的に1つの点に存在していることを示しています。

また空間的な広がりを持つことも示します。

しかしいつ空間的な広がりを失い、1点に収束したのかを解説することはできません。

その理由は対象物の観測前の状態を得ることが不可能だからです。

コペンハーゲン解釈とは?

そこでコペンハーゲン解釈では3つの実験事実を合意事項として採用することになりました。

まず観測前に波としての性質を持つ量子には、波動関数に従った空間的広がりが存在します。

そして観測時点では量子の位置が空間の1点に収束します。

さらに収束の確率は確率解釈に依存することになります。

コペンハーゲン解釈ではこれら3つの事実を前提として世界の重なり合いを解説します。

量子は観測者が観測を行うと波としての性質が失われ、空間の1点に物質として存在するようになるとコペンハーゲン解釈では解説されます。

観測後に量子が波としての性質を失うことをコペンハーゲン解釈では波動関数の収縮や波動関数の崩壊と表現します。

しかし、いつ波動関数の収縮が起きるのか、また本当に観測によって収縮したのかを断定することはできません。

エヴェレットの多世界解釈とは?

エヴェレットの多世界解釈はプリンストン大学の学生だったヒュー・エヴェレットが、1957年に提唱した量子力学の新しい解釈です。

コペンハーゲン解釈では波動関数の収縮という不思議な現象が発生しましたが、エヴェレットの多世界解釈では波動関数が収縮していないと考えます。

つまり量子だけでなく観測する人間自身も波動関数で表現します。

コペンハーゲン解釈では世界は1つで、確率によって量子の空間における位置が決まります。

しかし、エヴェレットの多世界解釈では世界は1つではないと解説されます。

量子は波と物質の両方の性質を持っていますが、観測者が観測した世界は複数ある世界のうちの1つであるとされます。

エヴェレットの多世界解釈はSFの世界で見られるパラレルワールドと似ています。

しかし、パラレルワールドは荒唐無稽な起こり得ないもう1つの世界を自由に描けるのに対して、エヴェレットの多世界解釈では存在する可能性のある世界のうちの1つに確定するだけです。

観測者が対象物を観測した瞬間に、対象物だけでなく観測者自身を含めて所属する世界が決まります。

量子だけでなく人間も波と物質の両方の性質を持っていると考えます。

この解釈であれば波動関数の収縮の問題を明確に説明できます。